夜更かし紀行

もしかしたら何かの役に立つ技術的なもの

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

 

ちょっとした統計ネタ

あけおめだけでは記事にならない気がしたので一応統計に関するネタをひとつ。

以下は厚生労働省が公開している2017年統計データの一部です。

30歳男性の平均余命:51.73年

35歳男性の平均余命:46.88年

 

5つ年齢が違うデータなので普通に考えたら余命も5年変わっていそうに思いますがそれは実際には正確ではありません。5つ年を重ねても余命は4.85年しか減らないのです。これはばらつきだとか医療の発展だとかとは関係のない話です。

少し考えれば当たり前のことですが、35歳男性は30歳男性と比べて「余分に5年間死ななかった」という事実を獲得しているため、寿命の事後分布が5年よりも多く後ろにずれます。その結果として、過ごした時間より余命の消費が小さくなります。不思議に感じるかもしれませんが1秒を生きたときに消費される余命は1秒未満です。

 

ちなみに1年を無事に過ごした30歳男性が消費した余命は0.97年なのに対して、1年を無事に過ごした60歳男性が消費した余命は0.83年です。これは「30歳男性が1年間死ななかった」という事実より「60歳男性が1年間死ななかった」という事実の方が情報量が多いことを意味しており、その強い情報が余命の消費を減らしています。健康でいるという情報が年齢を重ねるごとに重要性を増すことが統計的に表されています。

 

2019年を1年間生きることができたあなたは命を余分に獲得することに成功しています。願わくは2020年も変わらず健康に過ごせることを祈って、新年のあいさつとさせてください。